遺跡は皆さんが思っている以上に身近に存在します。街中で「埋蔵文化財調査中」の看板をご覧になって、おどろいたことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回のコラムでは、あらためて弊社の概要と業務内容について紹介させていただきたいと思います。
加藤建設ってどんな会社?
弊社は埋蔵文化財発掘調査から報告書刊行までの業務、史跡整備・文化財保存修復など遺跡の発掘調査全般を行う会社です。
具体的な業務内容は?
主に土地開発の際に失われてしまう可能性のある遺跡の発掘調査を行います。発掘調査終了後は、発見された遺構(昔の人々の活動によって土地に残された痕跡)や遺物(昔の人々が使用していた道具や活動の中で廃棄されたもの)などの情報を整理し、報告書として刊行します。発掘された遺跡は失われてしまいますが、発掘調査の成果は報告書として刊行され後世に残されていきます。
発掘調査ではどんなことがわかる?
近年行った千葉県市川市の国分遺跡では、奈良・平安時代の人々が使用していた竪穴建物の跡がみつかりました。
竪穴建物(竪穴住居)は地面を方形や長方形に掘り下げて床面をつくった建物で、建物の壁付近には煮炊きを行うためのカマドが確認されています。この調査では20棟以上の竪穴建物の跡が確認されました。この場所は下総国分寺・国分尼寺に近いことから、これらに関連する集落であったと考えられます。
ここまで、弊社の概要と業務内容について、紹介させていただきました。発掘調査に関しては今後のコラムで改めて紹介していきたいと考えております。
文化財調査部調査課 冷野澤